Velocityについて追記

私のトークスを聞いて、Velocityはチームで取るものだろうと思われた方も多いと思うが、そのとおりで、これは「アジャイルな見積もりと計画作り」にもきちんと書かれている。ただ私はチームでとると上手に取れるだろうが、取ったVelocityの使い道が不明確であることを言いたかった。Velocityは見積もりで使われるが、その見積もりの用途が主に顧客へ提示するスケジュールの元データであり、チームに対してではないことからそう思ったのである。しかしさすがに見積もりの用途はそれだけに限らないし、チームにも必要な情報になるが、過去のトレンドを、つまりVelocityを計ったところで、それを利用できる機会は少ないのではないか。規模を表しているポイントだが、そのポイントを出す時に必要なリスクの検討が行えないことがある。つまりポイント自体が必ずしもその前のポイントとおなじスケールではありえないケースがある。それをわかっている人間が見積もると、Velocityを使うことを前提とするようなポイントになるのではないか。つまりVelocityの可変部分がそもそもポイントに入り込んで来ることになる。例えば「1ポイント/1日とするなら、このストーリーはリスクがまだあるので3ポイントだね。」という感じである。そこにはVelocityは存在しないか、暗黙にVelocityを1ポイント/1日とする前提がすでに作られていて、少なくてもトレンドから求める必要はなくなっている。
もしVelocityを使えるとすれば、チーム全員がわかっていない場合じゃないだろうか。1ポイントの大きさをチームの誰も知らないような場合だ。その練習のため、指標としてのVelocityは有効だと思うが、それくらいしか思いつかない。