技術は素材

爆笑問題のニッポンの教養で、技術はにんじんのような素材にしか過ぎず、どのように料理をして、どのようなシチュエーションで食べてもらうかを考えなければならないとの言葉を聞いた。私がたずさわっているソフトウエアでは、実装技術も大切だが、どのようにして製品として価値を付加するかが大切である。そのためには機能性はもとより、その機能性を顧客に提示するタイミング、マーケティング、そしてサービスに至るまで、さまざまなことを考えなければならない。つまり不具合が少ないとか上手にリファクタリングすることばかりを考えていてはだめで、総合的な視点とバランスを忘れてはいけない。


しかし視点が偏り、マーケティングやタイミングを置き去りにしてしまうソフトウエアエンジニアが多いように感じる。どうしても目先を見てしまいがちだ。そのため顧客と直接やりとりをしているエンジニアやマーケティングとの間に溝が生じてしまう。そのような状態になっていることは稚拙であり、恥じるべきで、自分たちは高々にんじんを育てているだけなことに気付かなければそれは負け組だ。自戒の念を含め、常に心に留めておきたいと思う。