もう1つ、作りたいね

飲み会の席で、これまでに3プロジェクトでいっしょにソフトを作ってきたTさんから、「何か、もう1つ、ソフトを作りたいですね」と言われた。その3プロジェクトは、異なるアプリケーションではあったが、同じような作りをしているアプリで、私は○○フレームワークと呼んでいる。彼にしてみると○○フレームワークに慣れ親しんだので、次にまた作業依頼が来ても、滞り無く、むしろ楽しんで作れると感じているのだろう。
フレームワークの定義を良く知らないけど、たぶんおれおれフレームワークなんだと思うが、それでも一言「○○フレームワークで作っていこう」と話せば、だいたいどうやって作るかが分かるし、何が決まっていないのかがわかる。それだけではなくて、メンバーのロールや言葉の定義も○○フレームワークで定義されている。
ここまでくるのに3プロジェクトと書いたが、実際には5プロジェクトが該当し、その最初のプロジェクトが2003年に始まっているから、あしかけ7年にもなる。もちろん当初はフレームワークなんて考えていなかった(と思う。((私はそのプロジェクトには参加していない)))。でも2つ、3つになるにつれ、実装上の共通部分がハッキリしてきて、メンバのロールがいくつかに集約、洗練され、言葉の定義が都度決まっていった。ここまで来ると、彼とも話したのだけど、どこまでお互いの会話をせずに物が作れるのかに挑戦したくなるくらいに、フレームワークとしてはっきりしてきた。そんな中から、もう1つ作りたい、という気持ちが出てきたのだと思う。
でも、なぜ彼がもう一つ作りたいのかと言うと、おそらく決まった部分の安心感というより、明確になっている決まっていない部分を決めていく事によって、フレームワークが進化することに楽しさを感じているからではないか。マニュアル通りに作ると出来る楽しさではなくて、決まっていない部分を苦労して決めて作っていき、それに伴って、新たな共通部分が見つかり、新たな言葉の定義がなされていく、そこに楽しさがあるのだと思う。
私も彼同様、一緒に、この○○フレームワークでもう1つ作りたいと思っている。もっと洗練できそうな気がするからだ。